現在働きながら大学院に研究生として所属している筆者ですが、無事入試を突破し来年度から博士後期課程進学をすることになりました!
なお筆者のバックグラウンドについてはこちらの記事を参照してください。

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大学院入試は学部の入試と比べると難易度はそれほど高くないと言われていますが、実際に入学してから円滑に研究を進めるには、入学前の段階からプランをしっかり練っておきたいもの。これは修士でも変わらないことと思います。
今回は僕が実際に後期博士課程入試を受ける際に読んだ本の中で、もっと早く読んでおけばよかったなぁと感じた本を3冊紹介します。
理系のための研究生活ガイド 坪田一男
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”理系のための”とタイトルにあるが、医学部の教授が書いているため、医学系研究をベースにして書かれている点は注意。
しかし、研究とはどのようなものか、円滑に研究室生活を続けるにはどのようにしたら良いかを教えてくれる一冊。
僕自身は学部時から研究に興味はあったものの、学部時代は体育会活動に没頭。
所属していた研究室の院進学率も低く、学会発表を行う学生もほとんどいなかった。
また、進学した修士課程も研究者養成系というよりは実務者養成系の研究科だったため、状況はあまり変わらず。
そのため”研究活動の一連の流れ”みたいなものがよくわかっていなかった。
この本を読んで、研究活動とはおおよそこのようなものであるのか!、そのときにこのようなことに気をつけるべきなのか!ということがわかった。
非常に読みやすく、さっくりと書かれているので、学部生や社会人の学び直しにもオススメの一冊。
臨床研究の道標 福原俊一
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大学院入試で肝になるのが”研究計画書”。
学部のときに研究テーマを先生や先輩から与えられ、それを引き続き行うような場合は比較的書きやすいと思われますが、社会人を経てから入学の場合はそのような例は多くないでしょう。
特に社会人経験者が大学院に進学する場合は、実際に勤務した上で抱いた現場での課題について研究したい!と考える方も多いのでは??
この本を通して、そのような課題感を”どのように研究テーマに落とし込むか?”を理解することができます。
もちろん、これは社会人経験者に限らず、自分の持つ課題感を研究テーマに落とし込みたいと考える方には役に立つ本だと思います。
本書は医学系が題材になっており、臨床の場で抱いた問題意識を研究テーマに落とし込むようなストーリーになっていますが、他の分野でも応用可能な点が多いと考えています。
なお、筆者は上記リンクにある改定前のものを読みましたが、現在は改定され上下巻になっている点はご承知おきください。
少し値が張るのでまずは書店で手にとって見るのが良いかもしれません。
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博士号のとり方 E・M・フィリップス (著)
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修士課程と博士課程には大きな差があるのは漠然とご存知かと思います。特に、博士号は茨の道といえるかもしれません。
”世界がもし100人の博士の村”だったら?をご存知の方もいると思いますが、”就職ができない”はおろか、行方不明になってしまう人が一定数いるというのも悲しい現実。
そこまではいかなくとも、やはり後期博士課程進学について不安を感じている人も多いと思います。
この本では
- 修士と博士課程はどのように違うのか?
- 修了のために学生側と指導教官側がどのように協力しなければならないか?
- 研究活動を進める上でどのようなトラブルが想定されるか?
などが細かく書かれている本です。
特に指導教官側の視点が書かれているのが非常に特徴的です。
また、海外の事例ではありますが、実際の学生が直面した問題についても書かれているので非常に参考になります。
入学後も手元に置き、常に読み返しながら研究を進めていきたいと感じた本でした。
大学院進学といっても、分野やバックグラウンドによって大きく違いがあるかと思いますが、ぜひ参考にして頂けたら幸いです。
また、他にオススメの本がありましたら、ぜひ教えて下さい!