今求められる「多動力」という能力

堀江貴文さん著の話題の本「多動力」。今回はこの本のレビューになります。ずっと読みたかったのですがなかなか機会がなく、、今になってようやく読むことが出来ました。

結論から言うと、”これからの働き方”に関して非常に考えさせられる本で、特に若いビジネスマンや就活生などには是非読んでいただきたいです。

ただし、この本の章末に出てくるTo Doや、エピソードの具体例が”非常に極端”なところがあるため、自分にはこんなの関係ない!と思う方も多いと思います。

極端すぎるわ!と思うところは読み捨てて、あくまでも著者の主張や考え方がどこにあるかをだけを読むと、非常にためになります。

このレビューも、極端な具体例は捨てて、著者が何を言いたいのかに焦点を当てることを意識して書いていきます。

■次から次へと好きなことをやることが求められる時代に

多動力の要点は次の3点にまとめられます。

・ありとあらゆるものが「インターネット」につながり、産業全体の”タテの壁”がなくなっていく時代

・これからの時代には、各業界を軽やかに越えていく「越境者」が求められる

・この越境者に求められるものが、次から次に自分が好きなことをハシゴしまくる「多動力」という能力である。

破壊される”タテの壁”と求められる”越境者”

上の要点を補足していきます。

ここでいうタテの壁とは映画業界、ゲーム業界、本・雑誌業界などの業界の区分のことです。

現在はほぼ全ての業界がインターネットと繋がるようになっているため、インターネットを軸にした”垂直統合型”のビジネスモデルから”水平分業型”のモデルに変化していくということです。

これはつまり、今までは映画・ゲーム・本雑誌と業界が別れていたものが、今や全て”スマホアプリ”という1つにまとまってしまっているということを意味します。

スマホアプリの中に入ってしまえば、それがゲームだろうが本だろうが関係なく、同じ土場で戦うことになる。これがタテの壁の崩壊です。

こうなってしまえば、各業界のみに留まっているような人間は間違いなく淘汰されてしまうでしょう。他の業界との熾烈な争いに勝っていくためには、業界の枠に縛られない人間が必要なのは頷けます。これが「越境者」です。

この「越境者」になるための重要な能力が、どんどん好きなことをやる「多動力」だということです。

■今までの固定観念を取っ払え!

上記の要点をもとに考えると、日本で今まで美徳とされてきた固定概念がおかしいことに気づきます。筆者は著書前半でまずこの洗脳を解くことから始めます。

一つのことをコツコツやる時代は終わった

多動力に反する考え方が、一つのことを自分でコツコツやることです。日本では美徳とされるこの考え方を著者は真っ向から否定します。

その理由は、1つの強い肩書よりも、複数の肩書を持つほうが自分の市場価値があがるからです。

何かを極めるのにはものすごく時間がかかります。試験で80点を取るのと、80点を90点に上げるのは同じくらい時間がかかるというような話はよく聞きますね。90点まで磨くことができれば自分の市場価値は確かに高まるかもしれません。

しかし著者は、考え方を変えて次のように自分の市場価値を高めることを主張します。

一つのことに1万時間取り組めば誰でも「100人に1人」の人材にはなれる。

(中略)

ここで軸足を変えて、別の分野に1万時間取り組めば何が起きるか。「100人に1人」×「100人に1人」の掛け算により、「1万人に1人」の人材になれる。

少し前の時代では、たとえこの方法で1万人に1人の人材になれても、1つのことをコツコツやりその分野で200人に1人の存在になった人に敵わなかったかもしれません。

”水平分業型”になったからこそ、こちらの人間がより価値を持つようになったのです。だっだらこっちのやり方にシフトしたほうが効率が良い!ということですね。

具体例の”寿司屋の修行に意味がない”ということが反響を読んでいましたが、そこが論点ではありません。

あくまでも、トップにあげた要点に基づいていくと、寿司屋の修行、それも下積みの部分に時間を割くのは勿体無いよねという意味です。

まずは一つのことにハマれ

日本では美徳とされるバランス教育。義務教育時代には、得意科目を伸ばすことよりも苦手科目を克服することに重きを置かれてきたのではないでしょうか?

また何かにどっぷりハマる人は”オタク”などと呼ばれ、侮蔑される傾向にあります。

著者はこの1つにどっぷりハマることを推奨します。1つのことにハマって飽きたらまた新しいことにハマれば良い。飽きる頃にはそのものの真髄がわかるようになっているはずだ。次から次へとたくさんのことに手を出そう!と。

自分の好きなことにどっぷりハマって飽きる、またどっぷりハマって飽きるを繰り返すことで、自分の市場価値がどんどん高まっていく。。。このサイクルを生み出すことが重要です。

■多動力を身につける方法

自分の時間を生きる

さてここからは多動力を身につけるためにどのように生活すべきかのHow toの項目が続きます。著者の生活に基づいているため、これがまた下にあるように少し過激な内容です。

・経費精算を自分でやるサラリーマンは出世しない

・電話をかけてくる人間とは仕事をするな

・大事な会議でスマホをいじる勇気を持て

などなど

会社員の自分からすると、さすがにこれは実践できない。。。というものばかり。

しかし大事なのはこの具体例を実践することではありません。その上位にある考え方を理解し、自分なりのやり方を見つけることだと思います。

筆者はこれらを実践することで、「他人の時間を生きる」ことをやめ「自分の時間を生きる」ことを取り戻すのが大事だと言っています。

このためには次の2つを行うことが重要ではないかと思いました。

・「自分がやらないこと」を明確にする

これは自分でやる、これは人に任せるという判断をし、自分の時間を価値の高いタスクのみに当てる。あくまでも自分の仕事、一緒に働く人を選ぶ側に立つという意識を忘れない。

・他人の目を気にするのをやめる

他人の目を気にするあまり、自分の時間を無駄にしてしまう。自分の時間に価値が有ることを忘れず、それを無条件に他者に譲らない。

これは会社員では難しいと思われると思います。ですが、おそらく著者はそういう考え方ではありません。

なぜなら

嫌ならやめればよい。 からです。

それをして生活が出来なくなるのであれば、自分の市場価値、自分の時間の価値がまだまだ低い。まずはそれを高める努力をするべきだと言いたいのだと思います。

胸に突き刺さります。。ものすごく正論だと思います。あくまでも自分が選ぶ側になることを忘れてはいけないのです。

自分の分身に働かせる

自分の時間を取り戻したあとは、「原液」を作ることにフォーカスします。

世の中には2種類の人間がいる。

それは「原液」を作るものと「原液」を薄める者だ。

「原液」を作れば、自分の分身が勝手に動いてくれる。

何故こんなに多くの仕事ができるのか!と思っている人のほとんどは、自分の時間をこの原液を作ることに注力しているから。

著者の場合も、発言した一言=原液を数々のメディアが薄めてくれることで、自分の発言が瞬く間に世に広がっていきます。

世に広げるということを自分でやらなくても、人がやってくれるようにすることで、とてつもない量の仕事を生み出すことができるといいます。

会社員だとうまい具合に原液を薄めるという場数を踏まないとなかなか原液を作る側にはなれません。

それなら会社とは別の場所で原液を作ろう。そう思って始めたのがこのブログでもあります。

著者の主張では原液を作るのに必要なものは教養だといいます。ブログを通じてインプットをアウトプットに変えることで、知識がより強固になり、自分の糧と成るのではないかと考えました。

ブログは僕の意見をネット上に広めてくれます。これを通して自分の意見やスキルをアウトプットしていくことで、それが波紋を呼び、また次に繋がる。ゆくゆくは原液を一緒に作る人を呼び寄せる媒体になればと考えています。

皆さんは原液を作れているでしょうか?

■人生に目的なんていらない

上は第8章の題目です。この言葉は僕が一番受け入れづらい言葉でありました。

僕の長所の1つは”目的思考”だと思っています。

最初に目的・目標を持ち、そのゴールから逆算することでそれを達成するということで成功体験を積んできた過去があります。振り返ると一貫性を非常に重視してきて人生を歩んできたなと。

ただ、これをしてしまうとときに自分が好きではないことを頑張らなければならないことがあります。必要だけど自分が好きになれないことは他者に任せる。そういう発想を持つことが肝要なのかもしれません。

どちらかというと自分で何もかもやらなくてはと囲い込んでしまうタイプなので、ここはこれからの人生で課題なのかなと思います。とにかく楽しいことをやる!ともう少し肩の力を抜いたほうが良いのかも。。。笑

ちなみに目的を持って始めたブログもやり始めると楽しくて時間を忘れます笑 いつまでこの楽しさが続くかわかりませんが、これこそが多動力の第一歩なのだなと思いました。

■まとめ

いかがだったでしょうか?

この本は非常に今の時代の自分の働き方を考えさせてくれる良い本だと思います。

決して奇抜でエッジの効いた具体例やエピソードに目を奪われ、そこを批判しながら読むものではありません(具体例が面白いんですけどね)

サクッと読めるし、章ごとにまとめもついていますので、是非一度読んで自分の働き方を考え直してみてはいかがでしょうか?
新たに出た漫画版もおすすめです。

多動力 (NewsPicks Book)

マンガで身につく 多動力 (NewsPicks Comic)

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