Paper Reading

EFFECTIVE USE OF ANGULAR MOMENTUM FOR ROTATIONS ABOUT THE LONGITUDINAL AXIS – EXAMPLES OF QUADRUPLE JUMPS IN FIGURE SKATING

Paper Readingはほぼ自分用の簡易的な論文まとめです

・論文基本情報

EFFECTIVE USE OF ANGULAR MOMENTUM FOR ROTATIONS ABOUT THE LONGITUDINAL AXIS – EXAMPLES OF QUADRUPLE JUMPS IN FIGURE SKATING

Karin Knoll

Falk Hildebrand

Institute for Applied Training Science, Leipzig, Germany

37th International Conference of Biomechanics in Sports (2019) Proceedings

・どんな論文か

・4回転ジャンプにおいて、慣性主軸と角運動量ベクトルの角度との影響を調べるもの。

・先行研究との差分(新規性)

・同じ滞空時間のジャンプでも、4回転ジャンプの離氷時での角運動量の絶対値は異なることが明らかにされている。

・氷上での離氷直前では慣性モーメントはできるだけ小さくしておいたほうが良い。

・慣性主軸と角運動量ベクトルの間の角度が大きくなるほど角速度は小さくなることが明らかになっている。

・コンピュータシミュレーションにおいて、慣性主軸と角運動量ベクトルの間の角度が0の場合角速度が最も大きくなることが示されている。実際30度の角度があると角速度が3.6rad/s減少し、0.4回転減少する。

フィギュアスケートの4回転ジャンプにおける慣性主軸と角運動量ベクトルの角度との影響と損失をどう補うべきか?

・手法概要

・2000~2017年の間の大会で行われた4S、4Tを選択。グランプリ(ゲルゼンキルヒェン)・世界選手権2004(ドルトムント),ジュニア世界選手権2007(オーバーストドルフ),ネベルホルン・トロフィー2012・2015(オーバーストドルフ),国内イベント。クリーンランディングとは、King et al. (2004)によると、着氷後手をつかず後方のアウトサイドエッジに片足で着地したジャンプと定義。

・14名の17個のジャンプを分析

・慣性主軸と角運動量ベクトルの間の角度をもとに3分割する。

  • G1(n=4,0~10度未満)
  • G2(n=6,10~20度未満 )
  • G3(n=7,20度以上)

・関連パラメータについて、3群の平均値の差の検定を用いて比較

・結果

・平均回転速度はグループ間で有意差はない

・G1とG3の間の離氷時の角運動量の平均値に有意差があった。(rAM=0.003;p=0.05)G2とG3の間でも同様にあった。(rAM=0.005;p=0.05)

・G3のグループは滞空時間が大きいが、最も小さいG1との間で5%水準で有意差があるのみである。これは離氷角度が急になるためであると考えられる。

・必要な回転を確保するために、最後の0.20秒の間に慣性モーメントを小さくしているスケーターもいた。

慣性主軸と角運動量ベクトルの角度をできるだけ小さくすることで安定した回転軸を得ることができる。20〜30度の角度があっても優れた4回転を飛ぶことはできる。

・議論

・G3は慣性主軸と角運動量ベクトルの角度の大きさによって生じるロスを、元々の角運動量の大きさで補正している可能性。

・滞空時間を大きくすることで、この角度の差を補正することも考えられる。

・空中で足や腕、体制を変化させることで慣性主軸と角運動量ベクトルを近づけるように補正することも考えられる。角運動量ベクトルと慣性主軸が20度以上開いてしまうと縦軸が目に見えて傾いているのがわかり、修正は困難になる。

・その他

 

ABOUT ME
@hironowa_ru
修士まではスポーツバイオメカニクスを専攻。新卒で総合スポーツ用品メーカーに入社し、デジタル分野の新規事業開発に従事。現在は日本代表選手団に向けた映像分析サポートを行っており、大学院でコンピュータビジョンの観点からスポーツ映像解析の研究を行っている。
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